親知らず抜歯痛み

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親知らず抜歯の痛み はどれくらい? 肝心なのは抜歯の後!!!

公開日
更新日

 
執筆:南部 洋子(助産師、看護師、タッチケア公認講師 )
 
医療監修:株式会社 とらうべ
 
 
「虫歯になったために親知らずを抜歯しなくてはならなくなった」そんな方もい多いのではないでしょうか。
おそらく数日間はかなりつらい思いをされたかと想像します。抜歯後の生活次第では、さらにひどくなる場合もあります。
親知らず抜歯の痛み というテーマで、その注意点などをまとめてみました。
 
 

抜歯をする理由は?

基本的に永久歯はどの歯も抜かないほうがよいのですが、親知らずは抜かなくてはならないときがあります。それは、親知らずの状態によります。
たとえば親知らずが横や斜めに生えて、手前にある歯を押して歯並びを乱す、手前の歯が虫歯になる、親知らずの歯茎が腫れて痛みがあるといった場合です。
 
 

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抜歯時の年齢について

抜歯をするなら若いうちに抜歯した方が楽です。若いうちの方が治癒力もありますし、回復力も早く、傷口も早く治ります。
 
 

親知らず・抜歯の手順

歯科医が抜歯をする際の手順を紹介します。
 
 

レントゲンで親知らずの位置や神経を確認する

親知らずの根の状態、神経や血管の位置を確認します。
 
 

麻酔をする

抜歯の前に麻酔をします。歯茎に圧を加えて、細い注射針で徐々に麻酔薬を入れていきます。
 
 

抜歯する

骨と歯の間にはクッションである歯根膜(しこんまく)がありますが、ここから専用の器具を使って歯を抜きます。親知らずの場合は、周囲の骨を削り、歯を割ったりして、小さくして抜かなくてはいけないようなこともあります。
 
 

傷口を縫う

ほかの歯では行わないものですが、親知らずを抜いた後は穴が大きくあくので、その部分を縫います。血液が溜まってカサブタができるようにします。
 
 

ガーゼで止血する

出血が早く止まるようにガーゼで圧迫止血をします。できるだけ早く止血させたほうが腫れや痛みも少なくて済みます。
30分~1時間程度、ガーゼを噛んで止血して、早くカサブタができるようにします。
 
 

抗生物質・痛み止め薬を飲む

処方された抗生物質は、指示通り服用してください。
途中で止めたりしないようにしてください。抜歯した日は痛みがある場合が多いので、ガマンしないで痛み止めを飲みましょう。
 
 

抜糸する

1週間してから縫った糸を取ります。歯茎が完全に閉じるには3~4週間かかります。
さらに、骨が回復するには、3~6ヵ月ほどかかります。
 
 

いちばん怖い「ドライソケット」

親知らずの抜歯でいちばん怖いのは「ドライソケット」ができてしまうことです。
とくに下側を抜いたときに起きやすいものです。骨を削ることが多い、傷口が大きくなる、感染しやすいといったことに起因します。
 
 

ドライソケットとは

抜歯した穴に血液が溜まらず、骨がむき出しになっている状態をいいます。
骨の上に歯茎が作られるためには、まず穴にカサブタ(血餅)ができる必要があります。しかし、血液が溜まらず骨が出たままになり、穴ができてしまうと、食事の際には、そこにいつも食べ物が入ってしまい、骨に触れてしまうので、強い痛みを感じます。
 
 

ドライソケットの症状

  • ・いつまでもズキズキ強く痛む
  • ・2週間経っても痛みが治まらない
  • ・飲食したあと痛い

 
抜歯後はドライソケットになっていないかどうか注意しましょう。
 
 

注意点

ドライソケットは抜歯したあと、うがいを何回もしてしまうことで起こることが多いのです。口の中に血が溜まるので、気持ちが悪く何回もうがいをしてしまいがちですが、血液を固めてカサブタを作りたいのに、血液を流してしまうことになるわけです。それで骨のむき出し状態ができてしまいます。
また、ストローなどのように吸う動作は、血餅をつくっていたのに剥がしてしまうことになりますから、避けましょう。
タバコは血管を収縮させる働きがあるので、傷の治りを遅らせます。可能であれば、抜歯後10日ほどは、禁煙したいものです。
 
飲酒、激しい運動、熱いお風呂などは、血液循環がよくなりすぎて、血液が固まりません。抜歯当日は、入浴は控え、飲酒もやめましょう。
硬い食べ物が傷口に当たると、せっかくの血餅を壊してしまいます。傷口には硬いものが当たらないように、柔らかいものを食べてください。もちろん食べないと体力が落ち、回復も遅れますから、栄養は摂らなくてはなりませんので、柔らかいものを食しましょう。
さらに、舌で傷口を触ってしまい、せっかくできた血の固まりを取ってしまう可能性があります。舌で触らないように注意しましょう。
 
 

ドライソケットが悪化すると・・・

症状が悪化してむき出しになった骨に細菌が感染すると、骨炎をおこし、急性歯槽骨炎(きゅうせいしそうこつえん)になります。そうなると長期に抗生物質を服用しなくてはなりません。
さらに、骨炎が長期にわたると、骨の組織が腐ってしまい、骨壊死を起こす可能性もあります。まれに、顎の骨の一部を取り除かなくてはいけないこともあります。
 
 

ドライソケット予防法

 
 

抜歯の前に口腔内を清潔にする

抜歯する前に口の中の細菌を減らしておくことは、ドライソケットの予防にもなります。手術前に歯石除去など口内のクリーニングを行ってもらいましょう。
 
 

止血をきちんとする

口の中に血がにじんできて気持が悪い場合は、うがいではなくガーゼを噛むようにします。ガーゼを傷口に当てて30分~1時間ほど噛んで、止血します。
 
 

歯科医からの注意事項を守る

痛みがあってもなくても、抗生物質はすべてきちんと服用してください。自分の判断で、やめたり飲み忘れのないように十分注意してください。
 
 

体調管理をする

身体が不調だと抵抗力、免疫力が衰えます。そうなると細菌感染もしやすくなりますので、疲れやストレスをなくして、休養を取ることも回復を早めます。
 
 

「 親知らず抜歯の痛み 」 まとめ

  • ・親知らずの抜歯は、生え方に問題がある場合が多い
  • ・親知らずを抜歯する場合は、レントゲンをとって根を確認する必要がある
  • ・抜歯後、穴ができるので、縫って1週間後に糸を抜く
  • ・抜歯後の穴には血餅が大事なため、うがいはあまりしないほうがいい
  • ・止血は、ガーゼを噛んで30分~1時間圧迫止血をする
  • ・歯茎が閉じるには3~4週間、骨の回復には3~6か月かかる
  • ・抜歯後ドライソケットをつくらないようにする
  • ・頻繁なうがい、ストローで吸うような行い控える
  • ・タバコ、アルコール、熱い風呂、硬い食べ物も控える
  • ・抜歯の前には口腔内を清潔にする
  • ・体調管理を十分にしてから抜歯に臨む

 
 
<執筆者プロフィール>
南部洋子(なんぶようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師 株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。
タッチケアシニアトレーナー
 
 
<監修者プロフィール>
株式会社とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
 
 

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関連した情報として以下のようなものがありますので、ご参考にしてください。
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一般社団法人大分県歯科医師会の歯のQ&Aサイトの中で、歯の症状と治療について説明したページである大分県歯科医師会は、親知らずや虫歯などについて分かりやすくまとまっています。
 
「親知らずの抜歯費用 はどれくらい必要? 親知らずの状態によって抜歯費用が異なるの?」
 
「親知らずが虫歯になったら、まずは歯医者さんへ!放っておくと、他の病気が発症することも!」
 
「親知らずが痛い 。。。そういえば、親知らずってなんで痛むんだろう?」
 
親知らずとかみ合わせの関係について歯科医が説明した動画

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